学 校 長 挨 拶










学校長 坂田 和弥 




校長挨拶

本校の校歌の冒頭「月の更級、埴科と 露けき旅の信濃路に」は、松尾芭蕉が「更科紀行」に「更科の里、姥捨山の月見んこと、しきりにすすむる秋風の心に吹きさわぎて」とつづった心境をそのまま表しているように感じます。

  冠着山のすそ野に広がる「さらしなの里」にあり、詩情豊かな自然に囲まれるとともに、かつて善光寺平最大の宿場町として栄えた稲荷山重要伝統的建造物群等の歴史文化が豊かに残る風土で子どもたちは育まれてきました。 

本校は、稲荷山中学校と桑原中学校が統合、その後八幡中学校とも統合し、昭和39年には現在の場所に更埴西中学校として校舎が建設され、今年度で56年目を迎えています。この間、平成23年度には新校舎が完成し、平成23年度には体育館が完成しました。また、今年5月には市道佐野川線「希望(のぞみ)橋」が開通し、子どもたちの安全な登下校の便が図られました。このような恵まれた環境下で本校の教育活動が行えますことは、ひとえに地域の皆様のご理解と厚いご支援の賜物と感謝申し上げます。

 さて、今の子どもたちが大人になるころの社会では、グローバル化や情報化が一層進み、社会のあり方が大きく変容することも予想されます。また、価値観が一層多様化し、答えのないような課題に直面することも考えられます。そのような社会の中でも、よりよい生き方や社会を柔軟な心で自ら創り出していく「生きる力」を子どもたちに育むことが必要です。 

本校では、「相手に生きることによって自己を生かす」を学校教育目標とし、学習の場や生活の場でのすべてのものとの出会いを通し、相手の立場に立って見・聞き・感じ・考え、相手と共に生きる中で自己実現できる生徒の育成を目指しています。

そのために、多様性を認め合い、互いの人権を尊重して思いやりの心がもてるように、また自分の思いや考えを表出し行動することで自分を伸ばせるように生徒への支援を進めてまいります。 
 また、家庭や地域の皆様のご支援をいただきながら生徒が地域や社会を知り、地域や社会の一員としての自覚をもって地域や社会の中で生きていく力を共に育んでまいりたいと考えています。

 冠着山を仰ぎ、更科の月に心を磨きながら、日々新たな気持ちで全校生徒・職員が力を合わせてよりよい学校づくりに努めてまいります。ひきつづき更埴西中学校の教育活動にご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。
                         
                          謹白


 

 令和元年処暑 更埴西中学校長  坂田 和弥